ある大会の14日前、私は雑務に追われていた。

「時間はたくさんあったはずなのに・・・こんなに仕事が終わらないなんて」

やってもやっても・・業務は減っていないどころか、むしろ増えているのではないかとさえ思ってしまう。

こんな日が続くことはいつものことで、早朝から深夜までオフィスに籠り仕事をしている。

そして自分が走る選手なのだということも忘れてしまう。

大会７日前　あらゆるものの締め切りが迫ってくる。

あらゆる業者や、お世話になる方との最終調整や、打ち合わせが続く。

ストレスはマックスになる。

【人】、【物】の最終確認に追われる。ミスは許されず緊張感の走る現場。

この段階でいつも思うこと

「こんな大変なこと・・やると言わなければよかった！」

そして

大会当日　受付、セレモニーが終わってなんとか選手がスタートする

ここでほっと一息！一段落だ。

あとは各セクションで問題が起こらないかモニターしていく。

選手に怪我はないか？

現場スタッフの疲れや、表情はどうか？何か不足はないか？

私はその現場にはいないが、選手のこと、ボランティアスタッフのこと、コース上で何か重要なことが起こっていないか？
神経を研ぎ澄ます。

フィニッシュで選手の帰りを待つ

選手が帰ってきた。

満面の笑みを浮かべてフィニッシュラインに立つ！

「レース最高でした！めちゃくちゃ楽しかったです」

そんな言葉が聞けた。

ここ数ヶ月、選手に笑顔になってほしくて、たくさんの準備をしてきた。

「もう２度とやらん」

そう思うこともしばしばある。

だけど選手の満足そうな笑顔を見ると・・

心から自分のやったことが報われ

痛みから解放される。

そしてそれはドーパミンがドバドバっと出る体験になる。

次はどんなことをして選手を驚かせようか？

どんな企画を作ろうか？

どんなコースを作ろうか？

この挑戦に終わりはない。

次のランナーを喜ばせるため　私は楽しんでいる。